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第1章 仮面を剥ぎ取る
第3 闇の地下経路を通過してのみの「昇格」
その後、入会者が一層深みに案内される日が来る。組織の責任者や幹部らの列を、若年会員が埋めなおさなければならない。団体の規模が拡大し、世界的影響力を持てば持つほど、内部構造のカルト的中身を必死に、より濃いものにしなければならない。この進みにより、団体を率いる人物らの権力印象は一層強烈なものとして一般会員に認識される。
そして特徴的なのは、会員一人ひとりをいわゆる霊的権力者に育て上げるために、浅い会員がそれまでと異なり徐々に死、露骨な武力、破壊という分野へと引きずり込まれ、同時に、それまで全く未知であった地下のオカルト的な非科学的実験にも巻き込まれることであり、そのなかでのパワーアップが約束される。
そのような実験において実際に起こる、人間がもはや制御できないそれらの現象は、物理的にも説明のつかないものであり、カルト的ピラミッド構造の実態であるため触れてはならないものとなっている。ただ唯一日本において、フリーメーソンのシンボルマークの目が、西洋での位置付けである「全てを見渡す神の目」と著しく異なり「悪魔の目」として知られるようになった。これは、日本のカルト責任者らが、カルト地下に強く存在する悪と悪魔の認識をやはり隠し通すことができなかったためである。言い換えれば、会員となった者が秘密結社の地下に降りれば降りるほど、それまで組織の実態が包み隠されていたその事実が、組織の内部や会員がさらけ出されることを防ぐためである以上に、秘密結社が実際に最も邪悪な悪行を繰り返しているという事実が世間に知られることを何としても防ぐためであることに気がつくのである。これゆえ、このように組織の奥に携わる者一人ひとりが冷淡さを身につけるための訓練として、刺激の少ない儀式への参加だけでなく、実際にむごたらしい罪深い行動が会員に求められる。これにより短期間に、その者の肌は酷く変化し、その表情も目も煤(すす)けたものとなる。しかし、言うまでもないが、メディア界を通して彼らは会員らの精神的衰弱や魂の死痛を固く隠し、魅力的な物々しい大リーダーの姿をでっち上げ、実際に結社内で進行する朽ち過程とその実態が国民に伝わることが決して無いよう、全力を挙げている。
ブッシュ元米大統領
第4 最終的狙い
上級会員に対する完全服従義務を課する組織が定めた「会員の精神変造」という蛇行道は、初段階での進路喪失と著しい不安を招き、継続的な屍(しかばね)服従と抵抗できないその状態により会員の心中に、下級会員や非会員に対する冷酷な悪用姿勢が育成される。そしてその姿勢は常に確認され、悪魔的な脅迫手段によって維持される。すなわち、人が獣となる。ちょうど、ひときわ高く突き出た彼らの会員がかつて破廉恥にも断言したように。
いや、それ以上だ。人はこのような滅びの道により、破壊魔力に対し受身的となるか、その手先となるかの中でさまよい、殻に過ぎない肉体がまだ動くとしても、魂の死痛が始まることを認識する、最終時点にたどり着くのである。
聞く耳をもつ者は、聞き入れなさい。
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